東京漫画会は1915年第1回漫画祭を発端に、新聞社に所属する漫画家らによって設立された日本ではじめての漫画家集団です。
漫画の創始者ともいわれる北沢楽天(1876-1955)や岡本太郎の父でもある画家・漫画家の岡本一平(1886-1948)洋画家としても活躍した池田永治(1889-1950)らが初期のメンバーでした。1923年第10回漫画祭を最後に、東京漫画会を解散し日本漫画会として再出発しました。
東京美術学校出身の作家も多く含まれ、定期的に「漫画祭」と「漫画展覧会」を開催したその活動は報道メディアとしての漫画を民衆芸術として確立しようと行われたものでした。
本展で紹介するのは、1927年製作の《最近三十年史図絵》。明治、大正、昭和初期にかけての社会を表す風刺画28点を27名の漫画家が、墨と水彩による軽妙洒脱な筆遣いで
描いています。
印刷ではなく各作家が同じ絵を複数手がけることで、広く頒布されたようです。日本近代漫画のあけぼのの時代。そのユーモア溢れる豊かな表現を感じていただければ幸いです。
(1) 展覧会名 日本漫画会 最近三十年史図絵展【併設】たましんコレクションの近代絵画
(2)会 場 たましん歴史・美術館
(3)会 期 2024(令和6)年4月6日(土)~7月14日(日)
(4)開館時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで)
(5)休館日 月曜日、祝日
(6)入館料 100円 ※中学生以下無料
(7)展示総数 約28点(併設約20点)
(8)主 催 公益財団法人たましん地域文化財団
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